輸入住宅の耐震性とは?地震に強いって本当か確認してみよう!
根強いファンも多い輸入住宅。海外ドラマに出てきそうなおしゃれなデザインに魅了されている人は多いでしょう。しかし、輸入住宅はデザインだけでなく、たくさんの優れた機能をもち合わせていることをご存知でしょうか。今回は、そんな輸入住宅の魅力をご紹介します。気になる耐震性についてもお伝えします。ぜひチェックしてみてください。
輸入住宅はツーバイフォー(2×4)工法だから地震に強い
海外の設計思想を用いてつくられた輸入住宅。海外の映画に出てくるようなおしゃれなデザインに魅了されている人も多いことでしょう。しかし、実際に日本国内に建てようと思うと、不安に思う事柄が出てきます。
それは、輸入住宅が日本の地震に耐えられるのかどうかということです。地震大国である日本で安心して暮らすには、耐震性のある住宅を建てたいもの。
輸入住宅の耐震性が気になるのも当然でしょう。しかし、安心してください。実は輸入住宅は地震の揺れに強い構造をもっているのです。その構造をツーバイフォー(2×4)工法といいます。
ツーバイフォー(2×4)工法とは
ツーバイフォー(2×4)工法とは木造枠組壁工法のひとつで、六面体構造をつくる工法です。2インチ×4インチ(38mm×89mm)の木材を組んでつくられた枠組みに構造用面材と呼ばれる合板を接合することで、耐久性のある版(ダイアフラム)をつくります。そして、この版を構成して合体することで、1面の天井・4面の壁・1面の床の計6面の六面体構造をつくるのです。
ツーバイフォー(2×4)工法の機能
ツーバイフォー(2×4)工法でつくられた家は、耐震性・耐久性・気密性・省エネルギー性・遮音性などの性能も高いことで知られています。何世代にもわたって住み継ぐことが当たり前の海外では、高機能な住宅を建てるのは当たり前のことなのです。
ツーバイフォー(2×4)工法と日本の在来工法との違い
ツーバイフォー(2×4)工法と、日本の伝統的な在来工法とは明らかな違いがあります。それは、ツーバイフォー(2×4)工法が面で構成されたものなのに対し、日本の在来工法は柱梁・筋交いなどの線でなりたったものであるということです。この工法のことをそれぞれ、木造枠組壁工法と木造軸組工法といいます。
耐震性にこだわるなら輸入住宅がおすすめ
ツーバイフォー(2×4)工法によってつくられている輸入住宅は、耐震性・気密性・省エネルギー性・遮音性など多くの機能を備えています。とくに耐震性は注目すべき大きな魅力でしょう。
ツーバイフォー(2×4)工法の特徴である六面体構造は衝撃に強い構造です。衝撃による揺れが面で分散するため、力を建物全体で受け止められ、住宅の倒壊や損傷のリスクを減らせます。
さらに、構造用面材を厚くしたり、版を合体するための金具や金物を耐震性の高いものに変えたりすることで、より強い耐震性を実現できますよ。ちなみに現在、日本の建築でも木造軸組工法に加えて構造用合板や耐震性面材を用いることが多いため、どちらの耐震性が優れているかは判断がつきづらいです。
ただ、単純な工法で施工に高度な技術は必要ないといわれる海外の木造枠組壁工法に対して、日本の木造軸組工法は複雑で職人の技術によって耐震性に違いが出るということは留意しておくべきでしょう。
東日本大震災での被害について
ツーバイフォー(2×4)工法でつくられた家は、強い地震にも耐えられることがわかっています。2011年の東日本大震災の震災被害についての調査では、被災したツーバイフォー住宅のなかで全壊した件数は0件、半壊は2件であり、全体の98%が「被害なし及び多少の被害」と回答しました。
全壊や半壊の要因も地盤沈下によるものが多かったことから、建物本体は強い耐震性をもっていたことがわかります。以上のことから、ツーバイフォー(2×4)工法を用いている輸入住宅は、地震大国日本でも安心して暮らせる住まいであることがいえるでしょう。
現在、日本の住宅は約8割が日本の在来工法である木造軸組工法でつくられていますが、今後、地震に強い家のニーズは高まり、それにともなって輸入住宅の数も増えていくでしょう。
まとめ
この記事では、輸入住宅の魅力をご紹介しました。輸入住宅はツーバイフォー(2×4)工法を用いてつくられているため、耐震性・耐久性・気密性・省エネルギー性・遮音性などの数多くの機能を備えています。とくに注目すべきはその耐震性。六面体構造をつくるツーバイフォー工法は、日本の伝統的な在来工法である木造軸組工法とは異なり、揺れが面で分散するため、住宅の倒壊や損傷のリスクを減らせます。東日本大震災においても高い耐震性を示しました。海外の住宅のような雰囲気の家を建てたいと思っている人はもちろん、耐震性にこだわった家を建てたい人も輸入住宅を候補に入れてみてはいかがでしょうか。